コラム

保釈までの長い道のり

2014.09.09

現在公判中の被告人ですが、今まで2回の保釈請求を却下され、本日、3回目にしてようやく保釈が認められました。

有名人や政治家が逮捕起訴されるとよく話題に上る「保釈」ですが、法律上の根拠は2種類あります。
一定の除外事由に当たらない場合に、裁判所が保釈を許可しなければならないと定められている「権利保釈」と、権利保釈が認められない場合でも、裁判所が職権で保釈を許可することができる「裁量保釈」です。

この「除外事由」というのが様々で、
・起訴された事件の法定刑がある程度重いものである場合
・過去にある程度重い罪の前科がある場合
・同じような犯罪を繰り返し行っている場合(常習性)
・被告人を保釈すると、裁判の関係で必要な証拠を隠滅したり、証人や関係者に不当な圧力をかけるおそれがあると考えられる場合
等があります。

今回の被告人の場合は、「常習性」があることは否定できなかったため、権利保釈は認められようがなく、次回期日には判決というところまで至ってようやく、裁量保釈が認められたのでした。

なお、これもよく話題に上る保釈保証金の金額ですが、最終的に執行猶予付きの判決が予想される事件の権利保釈の場合は150万円ないし200万円程度が一般的で、実刑が予想される事件ではもう少し高く、また、裁量保釈の場合はさらに高くなると言われています。
また、有名人や政治家等は、資産や収入の規模が違いますので、保釈保証金も高額になることが多いようです。

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