コラム

出張余話

2012.09.11

昨日は福知山まで出張。
京都府北部に通い始めて十数年、しばらく前までは、出張=ロングドライブ(行きはタイムトライアル、帰りは寄り道三昧)だったが、近ごろはもっぱらJR。

京都・福知山間約100キロを、山陰線の特急は80分で結ぶ。
つい最近まで、特急には、車内販売が乗務していた。
昼前、二条駅で飛び乗ると、デッキには車内販売のおばちゃんがいる。ワゴンが車内を巡回し始める前に、ちゃっかり弁当を買い込む。
定番は「かにずし」(920円)。ズワイガニのレリーフが施されたフタを取ると、酢飯の上にカニ身と錦糸卵とカニの足がのっている。カニの足がちょっと酸っぱいけれど、細切りの塩昆布と奈良漬2切れとの相性が絶妙だった。
時折、「但馬牛弁当」(1050円)というのを積んでいることもあった。ご飯の上にすき焼き風の味付けの牛肉と、錦糸卵と、山菜が少々のっている。これは、座席に座ってワゴンが回ってくるのを待っていると、かにずしよりも先に売り切れてしまうので、乗り込んだ時に見付けたら即買い。フタを取ったら、この肉が但馬牛かよ???と突っ込んでしまうにしても、買えたら超ラッキーな気分になれる代物だった。

いずれも、販売していたのは、兵庫県豊岡市にある「たで川」という駅弁屋さん。城崎温泉駅にも、お店があった。
その「たで川」が昨年末、破産したという情報が伝わってきた。破産したから車内販売がなくなったのか、車内販売がなくなった後に破産したのかは定かでないが、あのかにずしや但馬牛弁当が永遠に記憶の彼方へと消え去ってしまったのは、とても残念なことだ。

ホームページも既に存在しないようなので、同好の士がおられたら、せめて匂いだけでも思い出すよすがにと、いつまで残っているかわからないが、「食べログ」のURLを貼っておく。

https://tabelog.com/hyogo/A2808/A280801/28010171/

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