コラム

あなたへ

2012.09.16

三連休、家人にはたまった仕事を片付ける振りをしながら、読書である。仕事がたまってくると、無性に本が読みたくなるのはどうしてなのか。
 映画を見るより先に、「あなたへ」の原作(森沢 明夫:著 幻冬舎文庫  価格:630円(税込)、正確に言うと、映画の脚本が先にあって、そこから小説化されたもの)を読んでみた。

 

 

全編が健さんに対するオマージュに溢れている。
まずは、高倉健扮する主人公が網走刑務所を出所してくるところから旅が始まる「幸福の黄色いハンカチ」(1977年)を彷彿とさせる、ロードムービーであること。
主人公「倉島英二」が、「駅 STATION」(1981年)の「三上英次」と同じ名前であること。
佐藤浩市と草彅 剛が扮する弁当販売員の会社の、本店所在地が「居酒屋兆治」(1983年)の舞台の函館。
彼らが売り歩いているイカめしは、函館の名物料理「イカのぽっぽ焼き」を、「鉄道員」(ぽっぽや)(1999年)に引っかけたものではないか等々。

また、原作から先に読んでしまった。
「駅 STATION」は倉本聰のシナリオで読んで、ずいぶん後からレンタルビデオを借りたなぁ。「あ・うん」(1989年)は向田邦子の原作を読んでから映画を見たし、「鉄道員」(ぽっぽや)も浅田次郎の原作を読んでからテレビで見た。
映画が嫌いなのではなく、決まった時間に決まった場所に出かけるのが不得手な、単なる出不精なのだと思うけれど・・・

ストーリーに全く触れていないことに気付いた。また続きを書きたいのだけれど。

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