新緑が美しい季節となりました。
いかにも深山幽谷の趣のあるこの写真、実は京都家庭裁判所の中庭を撮影したものです。
京都家庭裁判所は、下鴨神社の南側、旧三井家下鴨別邸の跡地に設けられており、敷地の一角には、月見楼のある瀟洒な木造家屋が残されています。この建物は、2007年まで所長官舎として使われていたのですが、2011年に重要文化財に指定されました。
敷地内には、糺の森(ただすのもり)から流れ込む泉川に沿って、巨樹巨木が点在しており、春の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の風景が楽しめます。
離婚や相続、少年事件など、弁護士が家裁に足を運ぶ理由は様々ですが、渡り廊下の2階から見るこの風景は、そのような重いテーマを少しの間だけ忘れさせてくれる、一服の清涼剤となっています。