“冬吹きやまぬ 西の風 海からとび立つ 黒雲に”
東尾修(元・西武)、石井毅(元・西武)、嶋田宗彦(元・阪神)、吉井理人(元・近鉄、ヤクルトほか)らのプロ野球選手を輩出した、和歌山県立箕島(みのしま)高等学校の校歌の一節である。
1970年代、ミカンと漁業の小さな町の公立高校が、甲子園に旋風を巻き起こした。
優勝4回(春3回、夏1回)。
1979年夏の三回戦、星陵高等学校(石川県代表、先般引退した松井秀喜の出身校)との延長18回サヨナラ勝ちの死闘は、高校野球史上最高の試合として語り継がれている。箕島はこの夏、決勝戦で池田高等学校(徳島県代表)を降し、公立高校では唯一の春夏連覇を成し遂げた。
私は当時、中学2年生。夏の思い出は今でも、テレビから流れる箕島の校歌と共にある。
29年ぶりに、箕島が、夏の甲子園に帰ってくる。
あの夏よ再び!
この夏、箕島の校歌は、何度、甲子園のスタンドに響くだろうか。